オウム病にご注意を!死に至る恐ろしい感染症
今年4月に妊産婦2人が死亡しました。原因はオウムやインコなどの鳥から感染する「オウム病」。2016年以降、国内での妊産婦の死亡例は初のようで専門家は鳥や鳩との接触を避けるようにと呼びかけています。
オウム病とは
オウム病クラミジア(Chlamydophila psittaci)病原体。オウム病は鳥による感染症。様々な方法で人に感染し、発病します。重症化した場合には死に至ると言われる恐ろしい感染症なのです。
感染経路
インコ、オウム、ハトなどの鳥類の糞に含まれる細菌(クラミジア・シッタシ)を吸い込むことや口移しでエサを与えることによって感染。スキンシップが危険をもたらす可能性があります。ペットの飼育によっての感染や外出中にハトや鳥がフンを撒き散らす時にも要注意。
ハトやその他の鳥は、飛ぶ瞬間にフンをすることが多く、羽で羽ばたいた時にフンに含まれる細菌が散布し、感染につながってしまう可能性があります。
潜伏期間は1~2週間と言われています。
症状
ヒトに感染し、肺炎などの気道感染症を発症。
突然の高熱やせきなどインフルエンザのような症状があります。
初期症状:
高熱、頭痛、倦怠感、食欲不振、筋肉痛や関節痛など。
対処法と予防法
・手洗い、うがいの徹底。
・マスクの着用。
・鳥との接触やむやみに触ることは避ける。
・飼育の際には鳥カゴなどケージ内は糞を掃除して清潔に保つ。
・ペットとして飼っていても健康チェックや管理に注意。
感染してしまったら
鳥を飼っており、治りにくい咳や息苦しさなどの症状を感じたらオウム病を疑って病院を受診してください。その時に鳥を飼っていることも医師に伝えましょう。
オウム病は潜伏期間(1週間から2週間)の後に、突然発病するようです。軽い場合は風邪程度ですが、高齢者や赤ちゃんは重症になりやすくとても危険です。重度の症状になると、呼吸困難、意識障害などが起こり最悪の場合は死に至ることも。
どのような接触の仕方だったのかもしっかり覚えておくことが重要です。
検査についてですが、血液検査や咽頭拭い液や痰などから検出されます。
治療
オウム病の治療方法としては、薬などの抗生物質を医師の説明の上で処方されます。また、9歳未満のお子様や妊婦の方は他の薬の場合もあるようです。
まとめ
鳥とのスキンシップや接触は要注意です。
・鳥との接触を避け、むやみに触らない。
・特に妊婦は注意。鳥を飼う時には、ケージ内の羽や糞をこまめに掃除する。
・世話をした後は、手洗い、うがいをする。
・健康な鳥でも保菌している場合が有り、体調を崩すと糞便や唾液中に菌を排出し感染源となる場合があるので、鳥の健康管理には注意。
・口移しでエサを与えないなど、節度ある接し方をする。
どんな病原菌を持っているのか分からないので、できるだけハトや鳥などには近付かないようにすべきでしょう。もし、鳥との接触があり、オウム病の疑いを少しでも感じたらすぐに病院を受診し、医師の適切な処置をしてもらうことが重要です。接触した時は、どんな状況だったのかしっかり把握しておくようにしましょう。