アメリカで毎年死亡事故発生 | リステリア菌に要注意
ナッツは体にいい、ヘルシーなスーパーフードとして最近、数多く取り上げられている。しかし数日前、アメリカに売られているマカダミアナッツとカシューナッツの二種類に危険なリステリア菌が入っている可能性があるということが分かった。
マカダミアナッツはSimple TruthというブランドのDry Roasted Macadamia Nuts。カシューナッツはAvaというブランドのオーガニックカシューナッツ(Organic Cashews Roasted Salted)。たまたま同じタイミングで両方にリステリア菌が入っている可能性があるとわかり、回収となった。このナッツは北アメリカの様々な地域で販売され、現在リコールとなり回収され返金対応を行っている。
この中でカシューナッツは詳しく検査されたが、リステリア菌に感染していないという結果となった。しかし、ナッツの農業を検査した結果、道具の中に感染したものが見つかったので念のためナッツも回収することとなった。この農業はハムプトン農業(Hampton’s Farm)といって、他の商品は感染していなかったと報告している。
アメリカでは毎年、約1600人がリステリア菌にかかってしまい、この中の約260人は死亡している。
リステリア菌とは?
リステリア菌は食中毒の一種で、正式名称はリステリア・モノサイトゲネスと呼ばれる。この細菌は河川水や動物の腸管内などに潜んでいる。感染時の症状は一般的な食中毒と同様である。
症状はすぐ出る場合もあるが、潜伏期間が30日間以上経ってから発症する場合もある。
感染した時の症状
- 発熱
- 頭痛
- 筋肉痛
- 注意力の低下や平衡感覚の乱れ
- 下痢や嘔吐など、その他、胃腸や消化器官に影響
薬で治るので普通の元気な人にはほとんどの場合、命の危険性がないのだが、妊婦や高齢者、免疫力が低い人に死亡例もある。さらに妊娠時に感染すると、お腹の中の胎児にも感染し、流産の可能性がある。
アメリカでリステリア菌が検出された食べ物
- ナッツ
- チーズ(特に柔らかい物)
- ホットドッグなどの加工食品
- 低温殺菌されていない乳製品
- 生肉
- 生野菜
など
リステリア菌の予防対策
今回アメリカの事件のように、気をつけても感染の可能性がある。リステリア菌に感染しないように常に注意しておくべきことがたくさんある。いくつか紹介していきたい。簡単にできるので参考にしていただきたい。
- しっかり加熱してから食べる。
- 野菜などの生ものを入念に洗う。
- 賞味期限に注意する。
- 長期間、開けっ放しだったものは賞味期限に関わらず食べない。
- 食べる分をよそったら、残り物はすぐに冷蔵庫に入れる。菌の量は1分だけで、何倍にも増加する。
以上のように毎日の食べ物に注意することで、リステリア食中毒から予防することができる。
ただ、今回のナッツの件については洗ったり加熱をする食べ物ではないので、すでに感染していると冷蔵庫で保存しても効果がない。ナッツは体に良く、食べ続けることは大切だが、購入する際には原産国にも注目することが重要だ。