毛玉になりにくい素材とカーディガンやニットウェア選び方
新しいカーディガンやニットを買ったばかりなのに、そのニットは一回着ただけで毛玉だらけになると、とても嫌な気持ちになりますね。毛玉取りを使ってもまた毛玉になるし、永遠に毛玉を取っていると結局生地が薄くなってボロボロになってしまいます。
寒い季節に欠かせないニットを着たいのは当然ですが、毛玉になりにくい素材のニットウェアなんて売ってるの?なんて考えてしまいます。
実は、あることさえ知っていれば毛玉になりにくいニットかどうかを簡単に見分ける方法があります。
どうして毛玉ができるの?
そもそも毛玉というものが何でできるのか疑問に思っている方もいるでしょう。
それは、カーディガンなどのニットウェアが毛玉になってしまう理由は、素材から細かな繊維同士が絡まることです。その細かな繊維が他の洋服や埃などとくっつきやすくなります。
取れた繊維と埃がまとまって、目で見える「毛玉」と呼ばれるものになります。
ここからは、ニットを購入する上での注意点や毛玉になりやすい素材について解説していきます。
値段だけ判断するのはダメ
「高い = 毛玉になりにくい」と言っている人がいますが、これは大間違いです!
毛玉になりやすい、なりにくいは洋服の値段に関係ありません。
どんなに高い服でも悪い素材を使っている可能性があります。
価格のタグよりも他に確認する必要がある所があります。
それは、素材に注目すべきなのです。
アクリル繊維は避けるべき
ニットは色々な素材で作られています。
植物繊維も合成繊維もあります。
合成繊維は安さの関係もありますが、繊維を強くするための役割もあるので洋服の素材に加えることが多いです。
その合成繊維ですが、特に注意するべき素材があります。
その一つはアクリルです。
アクリルの特質はウールに似ていますが、とても安いので良く使われます。洗濯も縮むなど気にすることがなく、安心して洗濯機で、ガンガン洗えます。
しかし、アクリルの特徴は洗いやすさだけです。
アクリルはとても毛玉になりやすいのです。
アクリルは簡単に埃が絡まってしまい、毛玉もできやすいのです。さらに、強い素材なので毛玉を取ろうとしてもなかなか取れません。
さらに、アクリルと植物繊維の相性が悪く、アクリルをウールに加えたものはアクリルだけのものよりも簡単に毛玉になるようです。
合成繊維が全部悪いというわけではない
植物繊維は良い素材だと言われていますが、100%ウールが一番いいというわけではありません。
上で説明したように、アクリル繊維は避けるべきですが、一般的に植物繊維の方が毛玉になりやすいです。しかし、合成繊維にはいい役割を果たす素材もあります。
特にナイロン(ポリアミド)がニットに少しでも入っていたら質が悪いということではないのです。
ナイロンはニットの耐久性がアップします。
ただし、ナイロンも素材の20%までが理想です。
ヒートテックのような少し特殊な機能が付いていれば20%を超えていても問題ないですが、普通のニットであればナイロンを多く入れる必要はないはずです。
ナイロンと違って、ポリエステルは特に利点はないです。
しかし、ナイロンと同様にポリエステルも素材の20%以下であれば毛玉に関して問題がない場合が多いです。ただし、あまり高価格のニットは、安いポリエステルが多く入っているものは買いたくないですね。
毛玉になりにくい素材はウールとしっかりと編まれたモノ
最初でも話したように、毛玉は他の繊維や埃と絡まることでできます。ですから、一番毛玉になりにくいものは繊維が長くて素材です。
ウールは特にいいと言われています。しかし、ウールの種類に注意する必要があります。
ウールは、綿状にするために一般的に二つの方法があります。
1) カーディング
2) コーミング
方法によって繊維の質は異なります。
コーミングの時に短い毛は取り除かれて、長い毛だけが残ります。
要するに、コーミングされたものは短い毛が少なく、毛玉になりにくいです。
コーミングされたもので作られたものを選んだ方がいいのですが、洋服の素材にシンプルに「ウール」としか書いていないことが多いです。問い合わせしなければ分からない時がありますが、ウールの質が表記されている場合もあります。
実は、一番毛玉になりにくいウールはモヘヤとアルパカです。
質が良くて毛玉になりにくいウールのニットが欲しい時は、ウールの種類でモヘヤかアルパカのものを見つけて買いましょう。
「毛玉になったら終わり」ではない
毛玉になりにくいニットウェアだけ買って着るのが一番いいですが、どんなに注意していても、自分の気に入ったファッションスタイルのニットがあったりすると、毛玉になりやすいものでも買いたくなってしまいます。価格の高いものや好きなニットがすぐ毛玉になったら嫌ですよね。
毛玉になったら終わりだと思っている方も多いようですが、実はそうじゃないのです。
洋服が一時的に毛玉になってしまう場合がよくあります。
この短い繊維が全部取れたら毛玉ができる頻度は明らかに少なくなります。
要するに、時間が経つと、毛玉になりやすい服も毛玉になりにくくなる可能性があるのです。
毛玉になりやすいニットでも諦めずに毛玉を取る意味はありそうですね。
ひとこと
肌寒い時期になると必要なってくるカーディガンやニット。
自分のお気に入りのものが簡単に毛玉になったら嫌ですよね。そんなことがないように、購入する前には、しっかり素材に注目することをおすすめします。
また、毛玉になったからもう着れないのではなく、毛玉をこまめに取ることによってできにくくなる場合がありますので、手入れも毎日行いましょう。