IKEAのタンスで8人目の子どもが死亡 | アメリカで再度リコール
スウェーデンの大手家具メーカー、IKEA(イケア)は8人の子供の死亡事故につながったタンスについて再度警告とリコールを公表しました。とても人気のある「マルムシリーズ」というモデルのタンスは壁に固定していないと倒れる危険性があります。
同タンスは去年にもニュースになり、アメリカとカナダでリコールになっていました。タンスを店に返品することで返金してもらうか、返品はしないで壁に固定するためのツールキットを無償でもらい壁に固定して使用するといった選択肢がありました。
「壁に固定していないリコール対象のタンスは直ちに使用をやめてください。また、子どもが登れないような場所に保管してください。」
とIKEAの公式サイトに注意が表記されています。
このリコール発表は一年前からすでに公表されています。この時点では、すでに6人の子供がタンスの転倒が原因で死亡していました。
今回は、8人目の死亡事故に伴いIKEAは再度リコール発表をしました。アメリカのカリフォルニア州在住の2歳の男の子のジョゼフくんは昼寝のため1人になっていました。お父さんが戻った時には、息子は倒れたタンスの下敷きになり死亡していました。倒れたタンスは戸棚が3箇所あるデザインのマルムシリーズでした。
タンスの転倒が原因で8人の子供が死亡、何十人もの子供が怪我しています。IKEAに報告された破損や事故件数は186件です。この中の91件は子供の怪我につながった事故でした。マルムシリーズのタンスが原因だった死亡事故は2011年に初めて起きました。
マルムシリーズだけでなく、IKEAの他のタンスも死亡事故の原因になったことがあります。「GUTE」、「RAKKE」、「KURS」などというシリーズのたんすもしっかりと壁に固定されていない場合、命の危険性もあるとIKEAが発表しました。
リコールされたタンスのシリーズは2002年から販売され、アメリカで販売された台数は約1730万台です。IKEAでは現在回収と返金もしくは、壁に固定するためのツールキットの発送をを無償で行っています。また、マルムシリーズは圧倒的に人気なため、リコールの対応でIKEAのカスタマーサービスセンターは混雑しているようです。
子どもが目の届かない場所でタンスに登って倒れてしまうという事故が相次いでいます。家具を使う前にしっかりと取扱説明書をよく読み、壁に固定するといった必要があるかどうか確認することが大切です。