「日本の食べ物は体に悪い」外国人の日本食に対する勘違い
日本食はしょっぱすぎ!
外国人からよく聞く意見です。日本食は一般的に健康的だとされていますが、これに反して実際に食べたことがある人は「しょっぱくて体に悪い」という意見の人が多いです。
欧米などに旅行をして現地のレストランで食べたことがある日本の方はこのようなことを聞いてびっくりするでしょう。「欧米の食べ物の方がよっぽどしょっぱいじゃないか!」と怒る人もいるかもしれません。
しかしこの「しょっぱい」という意見は、ただの勘違いなのです。
この勘違いは、色々なことから生まれてきました。
外国人は日本食の食べ方を間違っていることがたくさんあります。
1. つゆを飲みほす
日本を訪れる外国人は、つゆまで全て飲みきることがマナーだと思っている人が多いのです。ラーメンやそばの汁、天ぷらにつけるつゆまで飲み干してしまう方もいます。
もちろん美味しいから飲むわけですが、それが日本人にとって一般的な食べ方だと思っているということも勘違いになる原因の一つです。さまざまな国では食べ物を残すことがマナー違反です。このような国の習慣に慣れている人にはお皿に乗っているものは全部食べるべきだという意識を持っている人が多いのです。
2. お寿司の米に醤油を浸す
お寿司は海外で一番知られているポピュラーな日本食だと言えるでしょう。最近の外国人観光客はお寿司を知らないという人は、ほぼ存在しないくらい有名です。どこの国にいってもお寿司のレストランがあり、スーパーにもお寿司が置いてあることも当たり前になってきています。
しかし、お寿司に親しみがある海外では、それでも勘違いが多く存在します。
一番ひどいのは、醤油のつけ過ぎです。さらに、醤油をつける部分はネタではなくお米です。
ネタにつけるとお寿司を落としてしまうといった心配をする人もいるでしょう。箸の使い方にも問題があるのかもしれません。単純に本当の食べ方がわからない人も多くいます。シャリが下にあるので引っくり返してネタにつけるなんて、誰かに教えてもらわないとわからない方がとても多いです。でも、実際に食べている人はお米に醤油をつけたことによって、もうお寿司という食べ物とは程遠く、バラバラになってしまっているのです。
人によっては、ご飯につけた方が味が濃くなって美味しいと思っている外国人もいます。色々な意見を聞くとこのような答えがありました。
「シャリをご飯につけるのはどうしてダメなのですか?」
本当に理由がわからなかったようです。この質問には、日本食について、様々な回答がありましたが、日本に興味を持っている人で一番気になっていたのは、お寿司に関することでした。
海外のお寿司のお店で食べられるものは質が悪いことが多いのです。シャリには酢が多かったり、逆に少なかったりします。米はこぼれ落ちることは日常茶飯事。餅みたいにべちゃべちゃになっていることもあるのです。ネタの魚介は新鮮でない場合がほとんどだと各国の人は話します。
そんな質の悪いお寿司には味をごまかすたまにも醤油をたくさんつけたくなるのはしょうがないかもしれませんね。このようなことから日本食に対して、いいイメージを持たない外国人もいるのです。
3. 生姜をお寿司に乗せて食べる
生姜は本来、口の中をリセットするために食べるものですが、海外では「交互に食べる」という習慣が少ない国が多いのです。
ですからテーブルに置いてある、しょうがの役割に理解できない外国人もいます。旅行前に勉強して食べ方を理解して来る人がいる一方で、前菜として食べたり、お寿司に乗せて食べたりする光景も見られました。
一度教えてあげたらわかることですが、日本人の知り合いや友人もいないので、学ぶ機会もないのです。
4.ラーメンをすすって音を立てて食べないとダメという勘違い
こんなことを言う外国人がいました。
「ラーメンを食べるときには、すすって音を立てるのがマナーです。シェフに対する尊敬を見せるためです。」
問題の重大さは伝わったでしょうか。
しかも同じようなことを言う外国人が何人もいたのです。
人によっては「すすらないのはすごく失礼だ!」と言っている人もいます。
一般的に海外では音を立てて食べるのはマナー違反だとされているので、日本ではすすってもいいということを知らせるのはいいかもしれませんが、すすらないとダメだというわけではないですね。
ちなみに、アメリカ人の友人は以前、すするという行為が怖くて麺を食べるのを控えていました。麺が好きではないとずっと思っていましたが、ある日その人と食べ物の話をしたら驚きの事実が分かりました。
「麺は大好きで食べたいけどすすれないの。」
と悔しそうに言うのです。
深刻な顔をしたので、笑いをこらえて、事実を教えてあげました。
それ以降、友人は麺を食べるようになりました。
5. ご飯に醤油をかける
これも友人の話ですが、醤油とご飯が好物な人がいます。白いご飯と醤油さえあれば何も言うことがないという考え方の一風変わった人です。
その友人は、どこへ行ってもご飯に醤油をかけます。焼き肉でも、麻婆豆腐でも、何を食べるにもご飯に大量の醤油。さらに、かけるのは醤油だけではなく、天丼屋に行くと、天丼のソースをかけまくり。そして、ご飯が食べにくいという文句を言います。正直返す言葉に困りました。
少し異常かと思いますが、他にも醤油をご飯にかける外国人がいます。お米はさほど味がなく、何かかけなければおいしくないという考え方なのでしょう。
海外では、食事をご飯のような慣れない主食と濃いめのおかずに分けて食べるということが珍しいのです。ジャガイモやパンなどを主食で毎食、食べる人はいますが、主食を「そのまま」食べるという外国人は少ないのです。パンにバターを塗ってチーズを乗せ、ジャガイモを焼いて塩をかけて食べます。
日本のように主食がある国が少ないので理解しにくいでしょう。
さいごに
外国人では日本食をひどく勘違いしている人がいます。つゆを飲み干してしまうと、しょっぱいと思ってしまうのは当然です。もちろん、全員が勘違いしているわけではありません。日本食のルールや素材を生かした素晴らしさがちゃんとわかっている外国人もいます。一般の日本人より詳しい人だっています。
さらに、外国人では日本人と同様に「ルールは知っているけどこの食べ方が好きだ!」という考え方の人もいます。知らない人の食べ方を見て、勘違いしていると思って注意してしまうと、とても嫌な気持ちをさせる可能性がありますので気をつけてください。